SaaS営業職への転職は、未経験者から経験者まで需要が爆発的に拡大している領域です。しかし「営業経験はあるが SaaS は初めて」「IS と FS のどちらを狙うべきか」「未経験OKの求人は本当に存在するのか」といった疑問が多く、適切なエージェントを選ばないと遠回りになります。本記事では、SaaS営業の3レイヤー構造を踏まえた上で、未経験/経験者別に強みのあるエージェント主要4社(マーキャリNEXT CAREER・SQiL Career Agent・9Eキャリア・SaasAgent)を深掘り比較します。書類通過率や年収アップ実績などの公開データに基づき、職種別・経験年数別に最適な選択肢を提示します。
SaaS営業の3レイヤーと、求められるスキルの違い
SaaS営業に転職する前に必ず理解すべきは、業界が「営業職」を3つのレイヤーに分業しているという事実です。それぞれのレイヤーで求められるスキルセット・年収レンジ・面接で問われる質問が大きく異なります。「営業経験者」というだけでは、自分がどのレイヤーに最適化されているかは判断できません。
インサイドセールス(IS)は、マーケティング部門が獲得した見込み顧客(リード)に対して、電話・メール・オンライン会議で初期接触し、商談機会を作る役割です。1日に20-50件のコールを行い、KPI(アポ獲得数、商談化率)が明確に数値管理されます。営業経験が浅くても始めやすい一方、「数字へのコミット意識」と「短期間で結果を出すスタミナ」が求められます。doda転職レポートによれば、IS求人数は2020年から2023年で約12倍に急増しており、未経験者でも採用される枠が業界全体で拡大中です。
フィールドセールス(FS)は、ISから引き継いだ商談を提案・デモ・クロージングまで一貫して担当します。中堅企業(従業員50-1,000人規模)の顧客が中心で、商談単価は数百万〜数千万円規模、商談期間は2〜6ヶ月が標準です。提案資料の作成、価格交渉、複数の意思決定者との関係構築など、総合的な営業スキルが求められます。IS経験2-3年でステップアップするのが一般的なキャリアパスです。
エンタープライズセールスは、大企業(従業員1,000人以上)を担当し、複数年契約・複数意思決定者対応・複雑な要件定義を行います。商談単価は数千万〜億円規模、商談期間は6〜18ヶ月以上に及ぶこともあります。SaaS営業の中で最も年収が高く、トップパフォーマーは2,000-3,000万円を稼ぐこともあります。FS経験4年以上が転職要件となるケースが多く、業界知識と人脈が武器になります。
SaaS営業に強い主要4社 詳細比較
SaaS営業の転職に強いエージェント4社を、対応レイヤー・実績データ・特化度で深掘りします。
| エージェント | 主な対応 | 年収帯 | 未経験対応 | 代表的実績 |
|---|---|---|---|---|
| マーキャリNEXT CAREER | IS/FS/CS | 400-1,300万 | ◎ | 書類通過率約90%、デジタルセールス人材350名輩出 |
| SQiL Career Agent | FS/Enterprise | 500-2,000万 | ○ | 営業スキル可視化メソッド、元SaaSマネージャー多数在籍 |
| 9Eキャリア | IS(CS含む) | 450-900万 | ◎ | 内定獲得率72%以上、年収アップ実績83%以上 |
| SaasAgent | IS/FS/CS | 450-1,200万 | ○ | 中小〜中堅SaaS求人ライン強い |
マーキャリNEXT CAREER:SaaS営業未経験〜経験者の総合解
マーキャリNEXT CAREERは、SaaS営業転職で最も実績のあるエージェントで、書類通過率約90%という業界最高水準の数字を公表しています。一般的な転職エージェントの書類通過率が30-50%程度であることを考えると、ほぼ2倍以上の通過率です。これは、エージェント側がSaaS業界の現場感を正確に把握し、求人企業が求めるスキルセットと求職者のキャリアを精緻にマッチングしているためです。
強みとして、これまで350名以上のデジタルセールス人材をSaaS企業に輩出した実績を持ち、IS→FS→Enterprise と段階的にステップアップしていく営業職のキャリア設計に長けています。「BtoB営業3年→SaaS IS」「人材会社営業→SaaS FS」のような転身パターンに精通しており、未経験者向けの育成枠も多く保有しています。担当アドバイザーの多くはSaaS企業出身で、面接想定質問のクオリティが高い点も評価できます。
弱みは、エンタープライズセールスのハイクラス求人(年収1,500万超)が SQiL や ビズリーチに比べて少ないこと、エンジニア職や経理・人事などのコーポレート職の求人を扱っていないことです。
SQiL Career Agent:シニアFS〜エンタープライズ志向の最有力
SQiL Career Agentは、営業職に特化したエージェントで、近年SaaS業界の比率が増えています。最大の特徴は「営業スキル可視化メソッド」と呼ばれる独自フレームワークで、求職者の営業力を「新規開拓力・関係構築力・課題発見力・提案力・クロージング力」の5軸で言語化し、面接で説得力のあるアピールができるようサポートします。
強みとして、元SaaSマネージャーが多数アドバイザーとして在籍しており、現場感のある転職戦略を立てられます。年収1,500万超のシニアFS・エンタープライズマネージャー求人を多く保有しており、ステップアップ志向の方には最適です。
弱みは、未経験向けのサポートはマーキャリほど手厚くないこと、CS職への転身相談には対応領域外であることです。
9Eキャリア:IS未経験から始めたい人の最短ルート
9Eキャリアはカスタマーサクセスとインサイドセールスの2職種に特化しており、IS未経験者の採用支援で群を抜く実績を持ちます。内定獲得率72%以上、年収アップ実績83%以上という数字は、業界平均(内定獲得率20-30%)を大きく上回ります。CS関連職へのステップ転身も視野に入る方には、ISから入る最短ルートとして機能します。
SaasAgent:中小〜中堅SaaSのアットホーム志向に
SaasAgentは規模は小さいものの、中小〜中堅SaaS企業の求人ラインナップに強みがあります。大手SaaSの大型組織より、創業期〜シリーズBのスタートアップで「立ち上げメンバーとして成長したい」志向の方に向いています。
大手生命保険会社の営業3年→SaaS IS(27歳・男性)
大手生命保険の個人営業を3年経験。マーキャリNEXT CAREERに登録後、初回面談で「無形商材の営業経験がIS転職に強い」と評価され、ARR 25億円規模のグロース期SaaS(HR Tech)のISポジションに約2ヶ月で内定。年収490万→570万、フルリモート可、3年後にFSへステップアップ予定。
国内SaaS FS 4年→外資SaaS Enterprise Sales(32歳・女性)
国内グロース期SaaS(ARR 60億円規模)のFS経験4年。SQiL Career Agentに登録、「営業スキル可視化メソッド」で自身の強み(複数意思決定者対応、業界別の提案力)を言語化。最終的に外資SaaS(Box Japan)のEnterprise Salesに内定。年収820万→1,500万(基本給900万+OTE600万+RSU)、英語面接2回あり。
未経験/経験者/年収帯別のおすすめ
| あなたの状況 | 第一推奨 | 第二推奨 |
|---|---|---|
| SaaS営業未経験(BtoB営業経験あり) | マーキャリ | 9Eキャリア(IS狙い) |
| SaaS営業未経験(BtoC営業経験のみ) | 9Eキャリア(IS) | マーキャリ |
| IS経験あり、FS転身 | マーキャリ | SQiL Career Agent |
| FS経験4年+、Enterpriseステップ | SQiL Career Agent | マーキャリ |
| 年収1,500万+のシニア | SQiL Career Agent | ビズリーチ(別記事) |
SaaS営業転職で失敗しない3つのポイント
1. 自分のキャリアを「3レイヤー」で正確に位置付ける
「営業3年経験」では足りません。「BtoB IS的な業務 1年、FS的な業務 2年」のように、自分の経験を3レイヤーの言語で言語化することで、エージェントから的確な求人提示を受けられます。
2. インセンティブ構造(基本給:OTE比率)を必ず確認
SaaS営業のOTE(On-Target Earnings)は、基本給:インセンティブ比率がレイヤー別に異なります。IS は70:30〜80:20、FS は60:40〜70:30、Enterprise は50:50〜60:40。基本給だけ見て年収判断すると、達成率次第で大きくブレます。
3. ARR規模で企業ステージを見極める
ARR 10億円未満のシード期は組織がカオスで個人成長は早いがリスク高。50-200億円のレイトステージはプロセスが整っており安定。自分のリスク許容度に合わせて選びましょう。
結論:あなたの一歩目
- 自分の状況を上の表で確認し、第一推奨エージェントを特定
- 無料登録(15分)→ 初回面談予約(1週間以内)
- 初回面談で「自分はISとFSのどちらに最適化されているか」を聞く
よくある質問
Q1. 営業未経験(事務職経験のみ)でもSaaS営業に転職できますか?
難易度は高いですが不可能ではありません。9EキャリアやマーキャリでIS(インサイドセールス)の未経験OK求人を狙うのが現実的なルートです。事前に営業職へのインターンや副業で経験を積むと、選考通過率が大きく上がります。
Q2. SaaS営業のOTE達成率はどのくらいが現実的ですか?
業界平均で60-80%程度です。100%を超えるトップパフォーマーは全社員の20-30%程度。OTEを「常に100%達成する前提」で計算すると、年収予測が甘くなる傾向があります。
Q3. インサイドセールスから始めて何年でフィールドセールスに上がれますか?
標準的には2-3年です。ただしKPI達成率が高い人は1年でFS転身するケースもあります。逆に達成率が低いと3年以上ISのままという可能性もあります。
Q4. SaaS営業からSaaS以外に転職する道はありますか?
あります。CS職、PdM、マーケ職、コンサル、別業界の営業マネージャーなど、SaaS営業の経験は幅広く活かせます。ただし「成長中のSaaS市場」を離れる場合、年収レンジが下がる可能性があるため慎重な判断が必要です。
Q5. ストックオプション付きの求人は本当に得ですか?
未上場SaaSのSOは「期待値」として捉えるべきです。基本給+OTEの現金部分で生活が成り立つことを最低条件にし、SOは「ボーナス」として位置づける姿勢が現実的です。
Q6. リモートワーク前提の SaaS 営業求人は多いですか?
IS は完全リモート可が多数派、FS は週1-2回出社のハイブリッド型が中心、Enterprise は顧客先訪問が必要なため出社頻度が高い傾向があります。求人票の「勤務地」と「リモート可否」を必ず確認しましょう。
Q7. 転職エージェントに登録すると、しつこく連絡が来ませんか?
各エージェントには連絡頻度の調整機能があります。初回面談で「週1回のメール連絡で結構です」など希望を伝えれば、適切な頻度に調整してもらえます。
本記事は2026年5月時点の各社公開情報・doda転職レポート・各エージェント開示データを基に作成しています。SelectNavis 編集部

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